私たちの生活はデザインされた「モノ」や「コト」に取り囲まれています. これらのデザインがいい加減になされていたり,独りよがりであったりすると 多くの人たちが不便な思いをすることになります. また地球環境問題を取り上げるまでもなく, 人間だけの都合を優先して社会を構築してゆけば 人間にとっても不幸な結果になることが容易に予想されます.
システムデザイン論研究室では,人・物・環境を含んだシステムが, どのようにデザインされるべきかについて, 情報メディア,感性情報,発達・学習の3つの視点からの研究を進めています. このような複合的なシステムを対象とする場合,技術偏重の視点で物事を捉えていては当然ながらうまく行くとは考えられません. 客観的な立場から「ものごと」の本質をより深く追求してゆく視点が重要になります. これは,本来アートの追求に必要であると考えられている姿勢に通じます. われわれの研究室では,工学とアートとの融合によってより「美しい」システムの実現を目指しています.
主な研究テーマ
コミュニケーションとメディア
- ロボットリテラシー教育の基礎構築と教材の開発(科学研究費 挑戦的萌芽研究 23653260)
- メディア・ビオトープによる地域社会活性化についての情報学的分析と応用(科学研究費 基盤C一般 20500220)
- テロップが視聴者に与える影響に関する研究
- 猫メディアを用いたコミュニティデザイン
- 想い出を共有・共感するためのパーソナルメディア
- メディアの多様性と感情・行動
- コミュニケーションメディアの特徴と協力行動との関係の分析
- 同調行動下における人間関係の構造と心的ストレスとの関係
- メディアのコミュニケーション可能距離と形成されるコミュニティとの関係の分析
- インターネット世界の社会学的考察(BAC2001原稿)
- 動的な情報提供が人の行動選択に及ぼす影響の分析
- コミュニティ内における視覚言語の形式の伝播に関する研究
- ピクトグラムを用いたコミュニケーション
- 書評を通して形成されるコミュニティの分析
- 地方都市における経済活動の概念化と行動モデルの構築
- モチベーション低下要因の発見支援
- 印刷メディアの伝える情報
展覧会の図録は,オリジナル作品の写真による「複製」であり, 作品の魅力を正確に伝えているとはいえません. 解像度や色数といった印刷クオリティをいくら向上させても, 本物と対面したときの感動や驚きをリアルに感じられるようになるとは思えません. では,美術作品そのものがもつ魅力を正しく伝えるためには, オリジナルを見せる以外に方法はないのでしょうか? 「本物の本物たるゆえん=本質的な情報」とはなんだろうということを 考えることから,この問題にアプローチしています. - ウェブ・デザインの情報学的考察
デザイナー・ユーザ間の情報の流れを, チャネル理論による数理モデルやSD法による実験結果を用いて分析しています.
→ウェブ・デザイン研究のページ
デザイン研究
- ユーザの概念モデル可視化によるデザイン支援システムの開発(科学研究費 基盤研究C 23611025)
- 色彩が操作の反応時間や正確性に与える影響
- 携帯電話インタフェースの色彩デザイン
- 高い操作性を実現するタッチパネルの色彩デザイン支援システム構築(研究成果最適展開支援事業 A-STEP 平成22年度 【FS】探索タイプ AS221Z03984A)
- たのしさのデザインのページ
- 感性情報を用いたデザイン支援
- 顧客志向の製品設計を考えたプロジェクト遂行の支援
社会システムデザイン
- (谷君の研究)
教育とメディア
e-learningシステムに代表されるように,コンピュータやネットワークが教育の中に浸透しつつあります.しかし現在のシステムは,その機能的側面にばかり目が向けられており,人間の認知メカニズムとメディアの特性との関連性は深く追求されていません. 本研究室では「人が理解するとはどういうことか」に焦点をあてた新たなシステムの開発に取り組んでいます. (教育工学+認知科学+情報学)
不便益
不便の効用を活用したシステム論の展開 研究課題番号:(科学研究費 基盤B 21360191) 2009年度~2012年度(分担)
不便益とは,むやみに効率を追求するのではなく 一手間かけることの価値を改めて見直す「ものごと」の考え方です. 闇雲な省労力化や自動化を求めることへのアンチテーゼとして, 「手間」が本来持っている意味に注目します. そして「実は捨ててしまってはダメだった」手間を数学的モデルを用いて分析し, システムのデザインに積極的に取り入れる方法論の構築に取り組んでいます.
※ここで扱う不便益は「不便益」ではなく「不便益」です.
概念設計支援
真理論的様相,義務論的様相,時間論的様相の3つの視点に基づいた 人工物の操作構造モデルであるADTモデルを用いた, 概念設計支援システムの開発.

卒業研究テーマ
- トレーディングカードゲーム市場で流通するカードの比率が市場に与える影響の分析(2011)
- 地方都市における経済活動の概念化と行動モデルの構築(2011)
- ゲーム的要素を取り入れたプロジェクト管理ツールの開発(2011)
- 電子文書のレイアウトデザインと設計イメージの関係の分析(2010)
- 講師と学習者との双方向コミュニケーションを目指した携帯電話ツール(2010)
- 書評を通して形成されるコミュニティの分析(2010)
- 仮想電子取引市場における取引エージェントの振る舞いの研究(2010)
- 知識ベースの認知処理で適切に理解できるインタフェースの配色デザイン(2010)
- コマ地図によるナビゲーションシステムの開発(2010)
- フレーズのアクセントが人の記憶に与える影響(2009)
- 操作画面の色彩から受ける印象と操作速度や正確性との関係(2009)
- コミュニティ内における視覚言語の形式の伝搬に関する研究(2009)
- 動的な情報提供が人の行動選択に及ぼす影響の分析 ー混雑情報を加味した鉄道路線選択を例にしてー(2009)
- メディアのコミュニケーション可能距離と形成されるコミュニティとの関係の分析(2009)
- 報道番組のテロップが視聴者の賛否や出演者の評価に及ぼす影響の分析(2009)
- 地域コミュニティ内における情報共有が地域住民の行動に及ぼす影響の分析(2008)
- Web コミュニティの発言者間の関係分析(2008)
- 顧客志向の製品設計を考えたプロジェクト遂行の支援(2008)
- テロップが視聴者の心的態度に与える影響の検証(2008)
- コミュニケーションメディアの特徴と協力行動との関係の分析(2008)
- 配色が操作の正確性や反応時間に与える影響の検証(2008)
- 知識の共有による創造性教育支援の提案(2007)
- 動画のテロップが発信者・視聴者間の情報伝達に与える影響の分析(2007)
- 認知的均衡理論に基づくモチベーション低下要因発見(2007)
- 感性情報に基づく化粧品容器デザインの支援(2007)
- 情報検索中のユーザのメンタルモデル形成支援のためのシステムの構築(2007)
- マルチエージェントによる感情表出と行動選択のシミュレーション(2007)
- 不便益の考え方に基づいた構造の理解と偶然の発見に関する研究(2006)
- 色彩がインタフェースデザインに与える影響の検証(2006)
- チャネル理論によるメディアを介した情報伝達の分析(2006)
- ペトリネットを用いた機器制御システムの構築(2006)
- 対面型授業のためのe-learningシステムの提案(2006)
- 感覚の変換を意識させるメディアアート作品の試作(2006)
修士論文テーマ
- 暗黙知のモデル化とその応用 – 電子文書のデザインを例として(2011)
- 公共性を考慮したタッチパネル式インタフェースの色彩デザインに関する研究(2011)
- 複雑ネットワーク上における行動戦略の伝播と変遷に関する研究(2011)
- 形状の持つ視覚的特徴量が見る人の印象に与える影響の分析(2010)
- 同調行動下における人間関係の構造と心的ストレスとの関係(2010)
